国内アパレル企業のECの現状をまとめて確認
これまではアパレルEC系のIT企業を取り上げてきましたが、今回は実店舗を中心にアパレル事業を展開している企業のECの現状を見ていきたいと思います。なお、ファーストリテイリングに関しては、別の記事で取り上げる予定です。
まとめ
- 国内のアパレル市場は成熟しており、いずれの企業も実店舗の売上は伸び悩んでいる
- 上記を踏まえ、海外進出やアパレルとは別軸の新規事業に乗り出している
- ECの売上高・取扱高は伸びており、各企業のEC化率は10~30%ほどとなっている
- その中でも、顧客とのコミュニケーションを取りやすい自社ECの割合を高める傾向にある
【決算解説】CM効果によりアクティブ会員数が順調に増加!「ロコンド」
前回の「ZOZO」に引き続き、アパレルEC企業の決算資料を見ていきます。今回は、靴とファッションの通販サービスを提供している「ロコンド」です。
まとめ
- 2018年上期の売上高は28億円で、2017年上期の18億円から62%の拡大
- テレビCMとWeb広告の強化により、広告関連費用が前年同期比12.1%の増加
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「LOCONDO.jp」のアクティブユーザー数が39万人と順調に増加し、上記による認知度向上の効果が現れている
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物流受託サービスである「e-3PL」が、出荷個数ベースで前年同期比525%の急激な成長
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”在庫シェアリング”を軸とした統合的なビジネスモデルが独自の価値として確立しつつある
【決算解説】新技術の採用でZOZOSUITに新展開!?「ZOZO」
企業の決算資料を読む上で参考になる本が、柴田さんの著書『決算資料からビジネスの仕組みが見えてくる』です。今回は、本書でECビジネスの事例として取り上げられている「ZOZO」の決算資料を見ていきます。
まとめ
- 今期の売上高は272億1,200万円、前年同期比28.1%の増加
- PB事業の広告費とZOZOSUITの大量配布により、販管費が前年同期比50%以上の増加
- PB事業は売上拡大するも、生産工程の不具合により納期が遅延
- 広告事業の売上高が1億9,100万円と、前期の4倍以上の成長
- 新技術によりZOZOSUITが不要となり、配布計画も大幅に変更